春合宿・北穂高岳東稜/前穂高岳北尾根
日にち:2007年5月3〜6日
パーティ:いろいろ
5/3 晴

あわただしい世間を離れて山篭り。楽しくてウキウキです。おまけに晴天。上の画像は上高地から見た奥穂高岳。最高です。

河童橋を過ぎるとこんな清流を渡る。岩魚だろうか、魚が泳いでいました。

明神を過ぎ徳沢へ行く途中、前穂高岳が見えました。今回この北尾根を登る予定です。
山岳会をあげての13人による涸沢に定着しての春合宿。新人もいるため超スローペースで横尾まで進む。しかしこのペースでは明るいうちに涸沢に着くか不安なため、テントを持ってる人間は先行することにした。
それにしても重いザックだ。登攀具は抑えたつもりでも重い。ザイルもテントも担いでる。酒もたっぷり持ってきた。しかしそれにも増して共同食が重い。食担が缶詰やら卵やら野菜やら水物をいっぱい買ってきたからだ。かつてこんなに豪勢?な共同食があったろうか。
新人に付き合ってゆっくり歩いていたため、ザックの重みが後半効いてきて大分バテたが、なんとか17時半に涸沢に到着。途中天気は悪化し、霙模様となってしまったので早速テンパる。新人面倒み組も19時前には到着した。やれやれ。
夜は自家製梅酒と日本酒をやる。明日に胸躍らせる楽しい夜だった。この夜は雷が鳴るは強風が吹くは霙が降るはで賑やかだったが、前夜はほとんど寝てなく疲れたので大変よく眠れた。
5/4 晴

合宿二日目の朝です。稜線に雲がかかり荒れてるようです。

北穂沢を行き、途中から東稜へトラバースしていきます。画像は東稜へ登ってるところ。50度弱くらいでしょうか。高度感もでてきて初級者にはちょっときつい斜度です。

東稜の核心・ゴジラの背です。雪が付いてて全然ゴジラの背ではありませんが、ナイフリッジになってていやらしい部分です。ザイルをつけて慎重に通過しました。

ゴジラの背の終わりからのクライムダウンです。雪がなければ懸垂下降するところです。大変緊張するところですが、皆無事に下りられました。

天気はすっかり回復し、遠くに槍ヶ岳が見えました。この後は50度強の雪壁を登り、北穂小屋の目の前にでました。北穂山頂は360度の大展望台で最高でした。
下りは腐った雪をガシガシ下り、人がいないところを見計らってシリセードで遊びながら下りました。前日の荷上げが大変疲れたため、急遽東稜に行くことになったが、快適な一日だった。
5/5 晴のち曇

涸沢3日目はいよいよ前穂北尾根だ。前々から片付けたかった課題だが、とんと機会に恵まれず、今回のメインで考えていた。朝から稜線には雲がかかり、先行き不安だが、行けるとこまで行こうということで、下山組を見送り、遅く7時にBC出発。
最初は6峰のフチを回り込むように行き、5・6のコルへと続く広い沢に入っていく。トレースがあるがしばらくはズボズボ足が入り、ペースが上がらない。雪訓をしているパーティを横目に進んでいくと、後ろからスキー軍団がハイペースで追っかけてくる。悲しいかな抜かれてしまったが、傾斜がきつくなり雪面も堅くなってくると、今度は我々の方に分がある。全員抜いたと思ったら、彼らは滑降していった。何だよ!(虚)
先行は2人パーティと3人パーティを確認。かなり距離が開いてるからそんな渋滞はなさそうかな。あと少しと思い、エッチラコッチラ歩いていると、3人パーティが下りてきた。話を聞くと20mの強風で戻ってきたとのこと。装備を見ると一人が小さなザックを持ってるだけで、他の二人は空身。一回りしてくるつもりだったと言ってるが、その装備じゃ無理でしょう!全く?な人たちだ。

立ち休みだけして1時間半で5・6のコルに到着。確かに風は強いがせいぜい10m。風のない奥白又側の斜面を削り休憩。ここで俺が行動食を忘れたことに気がつく。トホホな奴である。二人にちょっとづつ恵んでもらい感謝感謝。しばらくすると6峰から2人パーティが下りてくる。鵜飼いコンテしてた。抜かれないうちにスタートしたら5・6のコルを下りて行った。
5峰は快適な雪壁登りに終始。微妙に変化があってホントに楽しい。ピーク付近では雷鳥もお目見え。ピークからちょっと急な雪壁を下り、4・5のコルへ。風除けにいいテン場の跡があってそこで休む。

4峰がでかい。立派だ。最初これが3峰かと思った。先行の2人パーティがノーザイルで登っているのが見えた。我々は安全第一でここからザイルを結ぶ。俺リードで室賀氏フォロー。永野はフリー。

岩まじりの雪壁で高度感はなかなか。30〜40m間隔で残置支点がある。4ピッチで4峰ピークへ。ここで全貌を見せた3峰は威圧感がある。しかし、渋滞。見えてた2人パーティの前に極めて遅い5人パーティがいて、2ピッチ目終了点で全然動かない。しばらく様子を見ていると、各ピッチで5人全部そろったら次のピッチへ行っているようだ。オイオイ!

3峰。
そんなことで3・4のコルではのんびり大休止。風はあるが天気は良かったのでそんな苦痛ではない。2人パーティのセカンドが3ピッチを登り始めて、見えなくなってから登攀開始。
オーダーはリード俺、中間のタイブロックで永野、ラストが室賀氏。
1P。一応核心なので気合を入れて慎重に。正面岩壁を左に回りこみクラックを一つ見送り凹角を行く、予定だったが行き過ぎてしまう。戻るのも嫌だったので、そのままルンゼ状を登って足場の良い支点でビレイ。せっかく来たのに間違えてごめんなさい。
2P。雪のバンドを右上し雪の詰まった50度強のルンゼを登ってビレイ。ザイルはいらんね。
3P。チョックストーンの左のフェースを5m登り、後は雪稜を45mでビレイ。ビレイ中、右の崖方向に十字架のモニュメント?を発見。なんかあったんだろうなー。
4P。まずコンテで5m上がって、仕切りなおす。ここで5人パーティに追いつく。先行の2人パーティは正面大岩の左を行ったとのこと。一部ハングしてるから無理だろうと判断し、5人Pと同じように右から回り込む。あとでわかったが、左に大きく行けばOKだった。5人Pのラストはかなり下ってから登り返してたが、それは嫌だし、ちょっと上に残置シュリンゲもあったので、トラバースして抜けようと目論む。いいかんじで行ったが、乗越す一手が見当たらないので断念し、適当に行けそうなところをトラバースしながら行く。結構微妙な登攀で10mランナウトし、3峰ピークへ。このピッチは短いが、自由に登ったので一番充実した。

3峰ピークでは5人Pのリードが2峰を登攀中。あたりはすっかりガスに包まれ、霙と風。残すは簡単な2峰と1峰。5人Pは前穂山頂でテントを張るとのこと。どー考えても16時前に前穂山頂には着けそうにないので、ここで撤収を決める。
ほぼ登った通りに懸垂下降していく。順調に下りて行ったが、ラス前で俺が左寄りに降りすぎる。2番手の室賀氏に次の下降点を指示し、ビレイしてもらい俺が10m登り返す。その後永野が上にもっといい支点があるとのことで、そちらに付け替え、右にトラバースしながら3・4のコルに下り立つ。
あとの気ががりはザイルの回収。タイブロックを使い3人で渾身の力で引いてなんとか動くくらい重かったが、なんとか回収できた。このザイルかなりのテンションかけたから今後使いたくないな。

雷鳥の足跡。上からは見えていたが、下りてきたときには姿が見えなかった。
あとは雪の緩んだ3・4のコルからガシガシ下り、ガスが切れ、傾斜も緩んだところからシリセード。人も岩もないので、とても快適だったが、雪が緩すぎ、かなり上のほうで止まってしまい20分は歩いて、BC着。みんながビールとあったかい食べ物を用意して待ってくれていたので、感激だった。
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