南アルプス・赤石岳(敗退)

日にち:2007月12月29日〜2008年1月1日
パーティ:隊長・岡田・松葉口・永野


2007年の年末は荒天予報だったので、剣岳は断念し、影響が少ないであろう南アルプスの赤石・荒川岳の縦走に切り替えた。夏に仙丈岳から赤石岳まで縦走したばかりだが、冬はどうなんだろう。初の南アの冬なので楽しみではあったのだが・・・


12/28 雨

21:00 雨降る公民館に集合。急遽仕事でキャンセルになったI君も来て、申し訳なさそうにビールを差入してくれた。一人分の食料をいくらか減らし、21:30出発。花園IC-八王子IC-下道-厚木IC-清水ICと乗り継ぐ。雨はしっかり降り続き、何となくモチベーションが上がらない。おまけに東名では渋滞。眠い・・・。清水ICを下りてからも長い長い長い・・・

4:30 雨にテントと濡らすのが嫌なので、目的地の畑薙ダムではなく、屋根付の公共施設を道中しばらく探す。するとあった。「えほんの郷」 真っ暗な中、車で周遊すると、5m角の常設テントを発見し車をつける。ベンチもあるんで日よけ雨避け用のラウンジ?かな。まーあまり考えず、テントを張って差入のビールをいただく。5:00就寝。


12/29 雨のち曇

9:00 起床。遅いです。誰一人気合は入ってません。雨は小ぶりで、空は明るい。午前で雨は止みそうとのこと。朝食を済ませゆっくり出発。

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11:00頃 1時間ちょっとで畑薙ダム。夏に来たときとは大分違い、荒涼としている。崩れたガケはかなり修復され車が通れるようになっていた。さらに進み沼平の登山センターのゲート前に駐車。他の車は2台。おー他にもいるんだ。2パーティほど入ってるらしい。雨はあがった。

11:50 パッキングを終え、出発。椹島まで16.5kmの林道歩きの始まり。夏はこの道を逆に乗り合いの車で来たが、結構長かったが歩くとどうなんだろう?減らしたつもりだが久々でやはりザックは重い。25kgくらいか。案の定つまらない道で基本的に緩い上りだけど、適当にアップダウンがあり結構疲れる。

途中でヘッ電を付け、無言で歩きとおし、最後に林道から椹島に下りる。

17:30 椹島に到着。夏の面影はない。捨てられたきれいな寒村ってとこでしょうか。真っ暗なので冬季小屋を見つけるのに苦労するが、先客が誰か来たようだとドアを開けてくれたので、それとわかり、無事に中に入る。寒いし長い道のりだった。靴ヅレもしたし、足の裏がしびれたかんじだった。

中は温かい。それもそのはず、薪ストーブがあるではないか。天国だー。中は小奇麗で中央に土足の通路、その脇に畳間の座敷。全部で30畳くらいかな。まずはストーブで先客の二人に混ぜてもらい、体を温める。昨日入山して今日は荒天停滞とのこと。水場を教えてもらい、全員で。汲みに行く。鳥居をくぐり右手の沢へ下りていくとホースからしっかりでていた。そして初日恒例の焼肉パーティ。やめられません。まったりと酒を飲み、のちにストーブへ行ったりして22時ころ就寝。広くて超快適だった。



12/30 小雪

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寝坊しました。昨日の寝不足が効いてます。日の光も差し込まないので、何時かわからなかった。ちょっと急いで準備した。

8:10 出発。寒い。今日は6時間。1200mの登高だ。(と、このとき地図も確認せず何故か思ってた)まーチンタラ歩いてれば着くだろう。もし早ければ、富士見平まで行ってしまおう。

道には雪はないので夏道通りだ。わずかに凍ってる箇所があるが、全く気にならない。まもなく「6-1 1300m」の標識が現れる。ふーん、あと6分の5か、近いじゃん!1時間に1本休憩を入れ登っていく。それ以上は肩が痛くて辛いのだ。「6-3 1700m」あたりから風が強くなりとても寒くなる。-13℃くらい。そんでも順調に高度を稼ぎ、「6-5 2100m」に到着。

するとそこには意味不明のきれいな道標。「赤石小屋まで150分。椹島まで90分」と書いてある。何かの間違いじゃないの?と皆いぶかしがる。だって6分の5だぜ。しばらく状況を飲み込めなかったが、地図を見て納得。赤石小屋は2600m付近だった。じゃー「6ー5 2100m」は何なの?今でも疑問ですが、6-6の標識は見つけられなかった。もうお仕舞いと思ってた我々には辛い仕打ちだ。

案の定ここからは長く難儀した。いよいよ雪が出てきてトレースもなし。前進の目印は樹木に付けられたか細いマークのみ。それでも1時間くらいは何とかなったが、急登が始まってからは大変だった。雪が断然深くなり平均でヒザ上、岩場も出てきてルートファインディングが難しくなってきた。先頭を変わりながらツボ足ラッセルしていく。ルートを見つけながらなので面白いが、果てしなく疲れる。

予定の6時間である14時はとうに過ぎてしまった。まいったなー。それでも頑張り16時頃ピークに立つ。よしもう少しだろうと思い、気をよくして前進するも、一向に着かず、雪は深くなるばかり。いい加減ツボ足に嫌気が差し、わかんを装着する。(ていうか遅すぎましたね)わかんを着けてヒザラッセルだし。すると程なく赤石冬季小屋が見えてきた。わかんを着けて30分足らずだった。

17:00 赤石小屋到着。9時間かかりました。1500m近く登ってラッセル付だから大変疲れた。当たり前だが先客なし。だってトレース皆無だもんね。2階入り口もあったけど、1階から入れたので、ドア前の雪を隊長が整地してくれた。(あいすいません)中はやっぱり小奇麗でした。前室があり寒さ雪払いにいい。作りは椹島のものを小ぶりにしたかんじで畳ではなく板張りだった。

そのままでは寒いので、今度はテントを張った。テント内は狭いが快適そのもの。今夜はキムチ鍋。大変おいしく、疲れも忘れ酒も会話も弾んだ。レコード大賞は30日になってたんだ。21時過ぎに就寝。


12/31 小雪

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また寝坊しました。今朝は水が少ないので、雪から水を作ったため時間がかかってしまった。装備を整えてると、椹島で一緒だった単独者がやってきた。昨日かなり下で抜いた人だ。途中でビバークしたとのこと。てっきり引き返したと思ってたのに。今日はここへ泊まるらしい。トレース頼りで来ちゃったんだろうな。

9:10 出発。-15℃以下。温度計も曇ってよく見えない。昨日のトレースはほとんど消えていた。小雪がずーと降っていたようだ。今日もきついラッセルな一日になりそうだ。先ずは富士見平を目指す。今日は最初からわかんを装着。昨日より悪く股下まで潜るので、最初から交代でラッセルしていく。しかしルートがわかりずらい。夏道はルンルンで下ったためルートなんて全く覚えてないので結構苦労する。時には急斜面の胸ラッセルも強いられた。

それにしても着かない。1時間のはずなのに・・・時を忘れて休み無く、黙々と交代でラッセルしていく。そしてとうとう平な場所に出た。

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12:00 富士見平に到着。風が強く、雪も深い。プチ吹雪だ。ここまで3時間。まいったなー。通常の3倍だよ。結構がんばったのに。ここで相談する。このまま突っ込んで行ける所まで行ってテントを張るか、戻って天気の回復を待つか。

結果、赤石小屋まで戻ることにする。戻ると決めた瞬間、強烈な風雪が襲ってきた。まさに帰れ!ってかんじ。自然に逆らっちゃいけません。素直に帰りましょう。

13:00 赤石小屋。本日もお世話になります。単独者もいた。すぐにテントを張って飲み始める。今日は時間が有り余ってるので、トランプをする。4年前穂高冬季小屋で停滞したとき以来だな。おーメンツも一緒だ。テントも張らず(ツェルトしか持ってない)シュラフに包まってる単独者を尻目に大いに盛り上がってしまう。明日は天気の様子を見て、荷物をデポして赤石岳ピストンするか、ということになりました。紅白を聞きながら22時頃就寝。



1/ 1 曇

今日は早起きできました。雑煮を食べながら今日の予定を話し合う。天候は昨日より幾分いいが、トレースは消えていた。予報では寒気が居座るとのこと。行けるだけ行くか、という意見もあったが、皆にモチベーションの高まりはもうなかった。下山決定。 

7:30 下山開始。またラッセルである。しばらく緩いアップダウンのトラバース道なので、もー勘弁してよってかんじ。しばらく行くと急降下。ルートがわかりづらく、何度か登り返す。結局2時間かかって、例の「6-5」標識にたどりつく。まだわかん装着。随分雪が降ったものだ。

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その後30分ほどでわかんをはずし、アイゼン歩行。これが悪かった。10cmほどの新雪の下はほとんど岩や石で不安定極まりない。フラットに置いても必ずどっちかに傾いてて、よろけてしまう。ハイカットの靴じゃなかったら捻挫のオンパレードだぜ!それでも30分は我慢して歩いたかな。ヒザも限界だったので、滑るの覚悟でアイゼンをはずす。

アイゼンをはずすと滑るのが幸いし、うまく着地でき、一気にペースが上がる。何事も早め早めがいいようですな。

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11:40 椹島の林道に到着。4時間もかかってしまった。夏は赤石岳から4時間だったのに。やっぱり冬は辛いね。

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小休止して辛い林道歩きの始まり。16.5kmか・・・。来たときとは違って林道も一面雪化粧。黙々と歩くしかない。頭の中は歩数を数えてみたり、歌を歌ってみたり、下山後の飯を考えてみたり・・・。それにしても強風で寒い。ずーっと動いてるのに汗もかかなかった。

16:15 3回休憩を挟み、沼平の登山センターに到着。来たときと同じように足の裏が痛い。もー山は当分いーやってくらい疲れた。

装備を解き、車に乗り込み人心地。すぐに温泉に入りたいので数件寄り道したが、ほとんど休み。元旦だもんなー。結局19時すぎに静岡市内のイマ風の入浴センターに入って4日分のアカを流す。さっぱりしたところで、寿司ということになったが、ほとんどやってない。仕方が無いので、静岡ICに行く途中にある「どこか」に寄る事にする。結局ファミレスもどきの和風レストラン。まあまあかな。背に腹はかえられません。

その後は東名を順調に走り、眠いという運転手に代わり足柄PAから俺が運転。みんな寝てるので、少し飛ばす。厚木ICを下り、4年半住んでた相模原を通り、八王子ICへ。懐かしい道だったので、全然眠くならない。八王子ICから中央道を長野方面に少し走り、圏央道に入る。全く順調に花園ICで下り、0時過ぎに公民館に到着。お疲れさんでした。

今回の山行は予定は狂うし、ピークは踏めないし、その割には疲れた。山は天気しだいとよく言われるが、全くその通りだと思った。南アルプスとはいえ、寒気が入った状態の3000m級の尾根は辛い。ふわふわの乾いた雪、風、寒さにはそれなりの対策と心構えが必要だ。かねてから目標としてた冬・剣を断念した時点でモチベーションは下がりまくっていたが、南アでこのような山行になるとは思いもよらなかった。山の大きさ・深さは北より南のほうが上だなーとつくづく思った。要リベンジですな。

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