谷川岳・一ノ倉沢・烏帽子奥壁・凹状岩壁
日にち:2008年7月20日
パーティ:岡田・青木
21:40 青木君が俺の自宅に来て出発。
22:50 谷川ロープウェー駅に到着。6Fロビーに先客は2人。少ないなー。自販機前のテーブルで宴会を始める。30分もすると加藤隊長・大島氏・石川氏がやってくる。大島氏が焼酎を持ってきたので、ありがたくいただき、25時就寝。よく眠れた。
5:00 起床。眠い。サラスパを食べる。指導センターに寄り、登山届を提出。先行はダイレクトカンテ、変形チムニーがいるらしい。一ノ倉沢に到着し、すぐ準備。一ノ倉の岩壁に朝日が当たっている。

6:00 出発。5分で雪渓歩き。テールリッジに上がり、途中で1本。酒が残ってて吐きそうになった。暑いのでゆっくり休憩。

7:20 衝立岩基部に到着。ここでもゆっくり登攀準備。
8:00 出発。凹状取付で南稜の加藤班と別れる。
パートナーの青木君は、若く体力もあり、フリーは俺より全然うまいけど、アルパインルート初トライということで、全部俺がリードをした。以下のグレードは「体感」です。主観しか入ってないので、あまり参考になさらずに。
1P 3級+ 40m。
出だしのトラバースがやらしい。草が多い。

2p 3級 45m。
中央カンテ基部目指し、直線的に行ったら、残置なし。まーノーザイルでもいけるかんじ。
3p 3級+ 40m。
草をよけて登るかんじ。
4p 4級+ 40m

トポでは核心部。傾斜が強くなってくる。垂直の凹状壁も細かいスタンスを拾い、いいかんじで突破。腐ったシュリンゲがあったが使わず、フリーで越えられた。乗越した先にビレイ点があったが、狭いのでザイルを伸ばし、懸垂用の支点まで。
5P 5級+ 35m
右上して右のカンテを目指すが、登りやすいところを行くうちに手前のルンゼ状を詰めてしまい、ビレイ点が見えたのでハング帯を左に行く。岩はほとんど動き緊張の登攀だった。ビレイ点は懸垂用だった。右のカンテを見るとビレイ点を発見。ルートを間違った。
戻るか悩んだが、今のところをクライムダウンする気にはなれず、直上を決意。(おおげさだね)7-8m先の残置を目指す。見た目は4級だが岩は浮きまくり。ハング帯の切れ目の垂壁を乗越すのに5分はかかった。実際お祈りして突破しました。突破後、傾斜が落ちたが、しぶーい外傾岩。シビレました。このピッチ、30分は使った。ここをフォローした青木君、足が震えたとのこと。
6P 4級+ 40m
さーまだ気は抜けない。ビレイ点は足場が少なく、腐ったハーケン2本。右には新潟地震ではげ落ちた岩跡。しょっぱい岩を10m右上していくと草付バンドに出たので、それを右にトラバース。ここも大岩がせりでていて怖いのなんの。ハーケンを打てるような岩もなく草木もか細いため20mランナウト。岩がしっかりしてきたのが救い。
そしてとうとう正規ルートに合流。ふー助かった。青木君に「戻ったぞー」と声をかける。頭上には垂直のフレーク。トポ通りだ。精神的な安心感から難なくクリアし、テラスでビレイ。下の不安定な場所にいる青木君をすぐに引っ張り上げる。
7P 3級+ 15m
すぐ右の草付凹角を行けばよかったが、なぜか大きく右から巻いてしまい草頼りで登るハメに。もちろんランナウト。アホだなーと反省しました。立木でビレイし、かぶったフレーク状を目指すもザイルが重く、クライムダウンして青木君を上げる。
8P 5級- 45m

簡単な岩場を10m登り最後の核心部。残置シュリンゲが2本かかっている。見た目ではスタンスは多そうだ。フレークは掴みやすいが体が大きく外にでて結構怖い。左壁のスタンスを丁寧に拾い、フリーで突破。本日一番楽しかった箇所だ。
12:15 ローソク岩基部に到着。

ふー完登しました。ルートは外してから口数の減った青木君もやっとしゃべるようになった。ゆっくり食事。
南稜を見ると、2P終了点に懸垂待ちをしている加藤パーティを発見。手を振ったがわかるかな?

13:10 衝立の頭を目指す。念のためにとクライミングシューズを履いて降りたが、つま先が痛くてたまらない。すぐに5m懸垂し、また踏み跡をたどる。
13:30 衝立の頭に到着。痛さに耐えかね、登山靴に履き替える。
懸垂1。問題なし。雨が降ってくる。
懸垂2。もっと右に投げるべきだった。もろに樹林帯へ突入。引っ張ってもとれず、固定して回収。
懸垂3。相変わらずザイルはからむ。雨が強くなってくる。ピナクルにいるパーティが大声で騒いでいる。俺らの前のパーティが懸垂地点を間違えてるのかな?
懸垂4。踏み跡をたどり、歩き懸垂?10mトラバースし10m降り、5mちゃんと懸垂。
懸垂5。さーここから空中懸垂と思ったが。10m下降したら、またコップスラブ方面に道がある。おかしーなーと思ったが、明瞭な踏み跡なので、そっちへ行くことにする。しかしまたもやザイルが木にからまり、5m降りて回収。難儀ですな。
懸垂6。やっと空中懸垂にきた。プルージックをセットして発信。止まるか確認したが、雨でザイルが濡れて、3巻きでは動かないので、2巻きに巻きなおす。おかげで快適に空中懸垂。衝立スラブに降り立つ。

懸垂7。雨で滑るのでバンド状も懸垂。

懸垂8。実質20mだが、一杯まで懸垂。ピナクルは10m眼下。ここでザイルをしまい、踏み跡をたどり略奪点まで降りて休憩。これで安全圏だ。
16:20 下降開始。衝立前沢は相変わらず良く滑る。雨でなおさらだ。1か所木頼りの下降があった。とにかくメガネが見えづらくてまいった。
40分ほどで懸垂地点。懸垂後そのまま沢を下り、嫌らしい泥斜面を5m降り、雪渓下へ。4mほどの雪壁だが、いい具合に大岩があり、実質2mの雪壁登り。バイルでステップを刻み難なく雪渓に登る。

あとは雪渓と踏み跡歩きで、駐車場へ。
17:50 なんと南稜に登った加藤パーティが待っていてくれた。3時間近く待っていたそうで、うれしいやら恥ずかしいやら・・・
その後着替えて、みんなでトンカツ屋へ寄って、帰宅。
凹状岩壁。面しれーじゃん!初見ということもあってルートをはずしてピンチにもなったが、それほど不安なく帰ってこれた。青木君にはわるいことをしたけど・・・。ただルートファインディング力の足りなさを実感した。精進せねば。
ルートとしては、隣の変形チムニーや中央カンテより面白いと思う。残置は控えめだが、陰惨という点では、より谷川っぽいのではないだろうか。
久しぶりに充実した登攀だった。