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冬合宿・八ツ岳・行者小屋BC

日にち:2008年12月28日〜12月31日

本日から冬合宿として八が岳に入る。メンバーは全部で7名。
目標は大同心雲稜だったが、1週間前肋骨を痛めてから、モチベーションは下がり気味。
すべては痛み次第ということで、準備だけはして行くことにした。

12/28(1日目) 晴
パーティ:岡田・相馬・加藤・室賀・蛭川・吉野・町田

5:00 深谷公民館に集合。相馬号と蛭川号に荷物を詰め込み、出発。結構寒い朝だ。佐久ICで降り、大門街道を行く。白樺湖周辺で雪が出てきた。さすがにこの辺りは寒い。公衆便所に立ち寄り、再出発。途中ちょっと迷い、美濃戸山荘にナビを設定したら、さらに迷い、止まって設定し直した。美濃戸山荘を設定すると茅野中学校になってしまった。仕方ないので太陽館で設定したらちゃんとできた。一体どういうことなんだろう?不思議だ。

8:30 美濃戸山荘へのんびり到着。雪は少ない。3年前より車は多いようだ。
ものすごい共同食料と装備に絶句。やはり定着となると快適性を求めて、余計に持ってきてしまう。かくいう自分も、個人装備だけでザックはすり切り一杯。家で体重計に乗ったら+23kgだった。これに共同食糧+装備で30kgは行ったな。おまけに卵10個運ぶ担当のため、何事にも慎重を期さねばならない。(実はこれが一番辛かった。)

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9:30 出発。みな言うことは同じ。「重い!暑い!腰が痛い!」
10:30 美濃戸口に到着。珍しく休まず、1ピッチできた。その分大休止。アラウンド50・60のおじさん達はカレーやらうどんを食っていた。
11:00 やっと出発。南沢を行く。これが失敗で、道の崩壊で歩きづらい箇所があり、重荷で難渋する。もうこの時点で下りは北沢を下ろうと話していた。
先頭を蛭川さんに行ってもらったんで、まったりペース。重いからこれでいいのだ。2回休憩を入れただけで、最後は1時間近く休まず何となく来てしまった。

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15:00 行者小屋に到着。日は陰り、寒いので、急いで天張る。

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昨日雪が降ったらしく岩は真白で、気分が乗ってくる。外に出しておいたペットボトルの飲み物があっという間に凍ってしまったのも嬉しくなる。1年ぶりだー。この夜はキムチ鍋。豚バラが見つからず、生姜焼き用のもので代用。それでも十分美味かった。酒もすすみ楽しい夜だった。結局豚バラが見つかることはなかった。


12/29(2日目)晴
メンバー:岡田・加藤・室賀

5:00 起床。酒をたっぷり飲んだんで、よーく眠れた。すごく寒いと思ってダウンを着こんだのも良かったかな。水は行者小屋脇からパイプを通してバンバン出ているので、用意は早いはずなんだけど、初日なんでなんとなく時間がかかる。

7:30 阿弥陀岳北西稜3人と北稜組4人に分かれて出発。
昨日来た道を下り、テープから左に入る。トレースがあるのだが、100mでなくなる。
戻って別の所から入ろうかとも思ったが、どこでも一緒だろ(=ラッセル)との意見の一致をみて右に右にトラバースしていく。一つ目の緩い尾根を越えるが、北西稜には程遠い。樹林が密なのでしばらく沢筋のふとももラッセル。
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樹林の切れ目を狙って、二つ目の尾根を越える。うーんもう一つ先の尾根だな。しかも次の尾根は高く、密林だ。またしばらく沢筋のラッセルを続ける。雪はパウダーで30センチは積ったのだろうか。その下の層も弱く、傾斜が増してきて腰まで潜るようになる。1回目の休憩で鎮痛剤を飲む。どうも先頭で雪を掻き分けるとき、肋骨が痛むのだ。

3人でいいペースでラッセルを続ける。そして北西稜の岩峰まで障害物なく見渡せるところで、右の尾根に取り付く。その尾根を行けば北西稜の森林限界の上に出られそうだ。
見た目通り急登で、万歳ラッセルでなかなか進まない。尾根の稜線に出るといくらか楽になる。そしていよいよ北西稜まであと30mまで来た。休憩してザイルを出し、ルートを見極める。60〜80度か。なんとかなる・・・かな?この休憩中マムートのグローブとバンダナ類の入ったスタッフバックを落としてしまう。音もなく谷底へ消えていった。だいぶ使ってあげたからいいや、と心の中でさよならをする。

雪の下が悪く、グズグズの泥と岩と苔。木登りには木が頼りない。10mほど登るも先はもっと悪そーだ。あえなくクライムダウン。まいったなー。
周りを見渡し、懸垂して、さらに右へトラバースすれば、傾斜を殺せそうだ。またラッセルだが。これがはまり安全に北西稜にやっと辿り着いた。

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12:30。オイオイ5時間かよ!えらいアルバイトだった。

小休止後、稜線伝いに雪と岩のミックス帯を登っていく。200mくらいで顕著な岩峰に突き当たる。垂壁(第1岩峰)かな。ハンガーボルトが打ってある。ここからザイルをつける。直登しようと思ったら、室賀さんが巻こうというので、右から巻いていく。

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脆い岩の斜面を右上していく。雪も中途半端で悪い。ランニングは10mのところだけ。どこでも登れそうだけど、どこも脆いのでこのランナウトは緊張する。より安全そうな岩稜を目指しトラバース。見つけたハーケン数本。ほっと一息。テイスティングすると全てあっさり動く。というより楽に抜ける。まいったなー。今日はハンマーもハーケンもテントに置いてきたのだ。ものすごく後悔した。ここから先はそんな脆くなさそうだし、落ちないように登るか。下からは「あと5m」コール。うーん足らんなー。とにかくザイルを強引に引き上げる。「一杯!」のコール。どーにもならんので、「もっと伸ばしてー」とお願いし、さらに強引に5mほど上がり、残置ハーケンと岩角でビレイ。その5m上が第2岩峰の基部でペツルが見えていた。しぶ-いピッチだったんで、稜上行っとけば良かったか。後悔。

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フォローの二人にそのまま第2岩峰の基部まで行ってもらう。すぐに合流し、どっち行きましょ?となる。右の正面クラックはペツルになってた。多数決で左トラバースに決まる。

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楽チンかと思いきや雪の付きがいやらしく難しい。左側は完全なガケなんで慎重に足を運ぶ。30mほどでペツルが出てきた。折り返し地点かつビレイ点なんだろうが、3人じゃ狭いので、右のバンドへ一段上がった所でビレイする。

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そのままバンドを行き、行き詰ると正面に上がるのっぺりとしたコーナークラック。ハーケンが連打されてる。その先の凹角も行けそうだ。時間がないのでコーナークラックをA0でガシガシ登り、稜上へ出る。

100m登ると摩利支天、さらに行くと待望の阿弥陀岳山頂。
16:40 山頂に着く。夕日がきれいだ。9時間かかっちまった。3人でがっちり握手。

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17:00 下山開始。10分で中岳沢のコル。ここでヘッ電装着。さらに20分で行者小屋。
先に着いていた北稜組の暖かいスキヤキスープをごちそうになる。美味かった。北稜組13時には着いたとのことで、だいぶできあがっていた。そのまま宴会と夕食。この日もたっぷり飲んだ。21時就寝。

北西稜はやたら巻くより直登の方が安全だと思う。取付きはもっと南沢の下流からの方が良かったかな。

12/30(3日目) 晴

5:00 起床。またよく眠れた。やっぱ酒はガッチリ飲んだほうがいいね。今日は一人下山で3人入山予定。
7:20 出発。今日は石尊稜と日の岳稜なんで取付きまで6人一緒。赤岳鉱泉へ向かい、急下降が終わった橋の手前を右に入る。トレースはバッチリだ。昨日の残業が効いて体が重い。

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1時間ほどで三叉峰ルンゼとの出合。一緒に日の岳稜を登る予定の加藤さんは腹の調子が悪そう。日の岳に向けてのトレースはない。一応確認したが、日の岳稜はやめて全員で石尊稜に登ることにあっさり決めた。

すぐに右の尾根に取り付き、稜上に出る。50mほどで第1岩峰にぶつかるので、手前の広いところで登攀準備。3人組で2パーティにする。最初は室賀さんリードで吉野と加藤さんがフォロー。2番目は俺がリードで相馬さんと町田がフォロー。冬壁が初めての吉野と町田を全体でフォローするかんじ。先頭だったのでゆっくりしぎたか、後続が来てしまった。室賀さん急げ―。

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9:30 室賀さんスタート。うちらもすぐ横のビレイ点に移動し、準備をする。室賀さんは15mほどでピッチを切ってしまう。草付まで行ってほしかったがしょーがない。セカンド・サードは同時。初心者の吉野がおっかなげに登るのを加藤さんが完璧にフォロー。うーん参考になるなー。

といってる間はなく、俺もスタート。外傾してて結構悪いが、基本的には安定している。10数年ぶりの冬季登攀になる相馬氏は安定して登ってくる。見ていて全く不安はない。しかし町田はバタバタして登ってくる。ラインもめちゃくちゃ。力があるからいーけど。要修行じゃの。

ここからはしばらく急な草付。八ツっぽいところだ。念のためと思いスタッカットでいったが、ほとんど必要ないようだ。コンテとも思ったがザイルを畳むのが面倒なので、なーんちゃってコンテで登る。要はちょっとザイルを束ねただけのコンテ。なんの役にも立ちません。踏みそうで邪魔なんで、畳んだ方が楽だったようだ。後続が来ないので、1本休憩をとる。

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12:40 第2岩峰。ここからは3年前に三叉峰ルンゼから合流したんで、よく覚えてる。ノーザイルで行けちゃうレベル。が、慎重にザイルを伸ばす。しかしここらへんから風が強くなり、待ってるととても寒い。先頭の室賀氏とフォローもなかなか意思が通じず(声が聞こえない)、出発しないので、お許しを得て、先に登ってしまう。ところがザイルがキンクしてちっとも来ないので、ビレイヤーの町田に「ビレイしなくていいよ」と告げる。これで解き放たれたようにグングン行けた。

難なく岩場が終わると寒そうにビレイしてる室賀氏が見えた。登っていいよと加藤さんに声をかける。声の仲介ですな。最後は緩傾斜のガレ場。落石注意だ。室賀氏の横のペツルでビレイ。声は聞こえないから、グングン引っ張って、登ってこい!とアピールする。声が聞こえないときの俺のパターン(みんなほとんど一緒だと思うが)を相馬氏に言っておいたから、心配ない。難渋するポイントもないから余計だ。

ほどなく6人全員集合。寒いのでザイルをしまい稜線を目指す。50mほどで稜線に出る。

13:30 稜線。東面には風がこないので、ゆっくり休憩。富士山がきれいだ。赤岳が圧倒的な迫力だ。この角度が一番格好いい。

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帰りは地蔵尾根を下る。相変わらず下りは早いし、暑い。

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15:00 行者小屋に到着。今日は早いので、小屋で宴会する。今日入山するはずだった永野夫婦が来ないことになり、今後を相談する。永野が一人で行者まで荷揚げして帰ったとのこと。小屋どまりの佐藤氏から聞いた。元旦まで残るのは、俺と加藤さんと永野夫婦と佐藤氏の5人予定だったが、下痢が治らず不調の加藤さんと、肋骨が痛い俺とではたいした登攀もできないだろうからと明日他のみんなと一緒に帰ることに決めた。

さて、そーなると問題は今日永野が荷揚げした食糧の始末が問題だ。とはいっても食うだけ!6人で8人分のスキヤキを食べた。もちろんソーセージやウィンナーの副食もあるから、全員腹一杯食って飲みまくった。


12/31(4日目) 曇のち晴

5時過ぎに起床。今朝も朝からスキヤキの雑煮。朝からモチ2個をノルマに課される。昨日の夜から食いまくりだ。

今日から前線が通過?八つは曇りだった。気温も前日よりは寒いか。まーとにかくパッキング。7人で背負ってきたものを6人で背負って帰る。なぜか減ってる気がしない。ガサが増え、重くなったテント一式は辛いもんだな。おまけにザイルが増えやがった。来た時と変わらんかもしれないつーくらい重たかった。

帰りは赤岳鉱泉の北沢まわり。南沢の道が一部悪いので、来るときから決めてたのだ。アイスキャンディは立派に出来上がっていた。やりたいけど、ろっ骨が・・・。時間もないしね。案の定北沢は歩きやすく大正解。堰堤で1本とって、そのまま美濃戸まであっという間に着いてしまった。

ちょっとぬるかったが、こんな合宿もいいもんだ。

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