屏風岩・東稜
2002年8月11日(日)〜14日(水)
パーティ:小榑・岡田・沢野・永野
行動予定
8/11 上高地〜横尾河原BC
8/12 屏風岩・雲稜/東稜
8/13 屏風岩・東壁ルンゼ
8/14 横尾河原〜穂高小屋前
8/15 穂高小屋前〜奥穂〜西穂〜上高地
8/11 曇時々雨
上高地〜横尾河原BC(5時間)
前夜沢渡の駐車場に泊まり、タクシーで上高地へ。登攀具を積んでいるザックは重いが、今日は楽な行程なので、のんびり歩き、徳沢・横尾で生ビールを飲みながら行き、昼過ぎに岩小屋へ到着。横尾谷を渡ろうにも水量が多く渡れる場所がない。仕方なく靴を脱ぎ4mほど渡渉する。なんとも冷たかった。砂地の場所を見つけテントを設営。水はすぐそばの枝沢からたっぷりとれ、申し分ない。担いできた酒を川に入れて冷やし、酒宴・夕食をとり8時に寝る。
8/12 曇時々晴れ・雨
横尾河原BC〜T4(4時間)
2時に起き、明るくなり始めた4時半出発。1ルンゼの押出しをつめ、6時にT4尾根取付に到着。雲稜へ行くという先行Pに会う。先行のセカンドが2P登り終るのを待って、岡田トップで取付く。
1P W級 やらしいとは聞いていたが本当にやらしい。おまけに落石の嵐。本格的な岩登りは2年ぶりなのでぎこちなく登る。
2P W+級 小榑氏トップ。傾斜はさらにきつくなりやらしい。本当にアプローチか?と思うほど厳しかった。
3・4P 樹林帯に入り、伸ばせるだけザイルを伸ばす。動くだけで落石を起こしそうなところを慎重に登る。チョックストーンを越え、少し行くとT4に到着。4天も張れそうなくらいの広さだ。眼前に見る屏風岩は衝立岩よりスケールがでかい。でもすっきりしている岩だ。
後続の沢野・永野組を待ち休憩。その間先行Pが雲稜の1Pを登る様子や東稜を観察する。二人が到着し、また少し休憩後、東稜と雲稜に分かれる。
東稜(5時間)
T2への踏み跡は明瞭だがT3からの先の岩場はやらしい。T2は畳1畳くらいの、いかにもテラスっぽい場所だった。
1P目 岡田リード
小ハング手前のボルトには何も無く、仕方なく自分の3oシュリンゲを掛け、そっとアブミに体重をかける。どんどん伸びるシュリンゲに緊張した。ハングを乗越すと、ボルトは無くなり、フリーとなり、またも緊張。このピッチ、屏風岩の何たるかを知るには十分だった。
2P目 小榑氏リード
垂直30mのボルトラダー。小榑氏はさすがにバシバシ登り、ビレイ点で空中ビレイをしている。きつそうなので急いでフォローし、小榑氏の股をくぐって3P目へ突入。垂直な壁に張り付きながら人の股をくぐるというのは妙なもんです。
3P目 岡田リード
5m左上して2P目のビレイ点発見。小榑氏に移ってもらい、続けて岡田リード。ここはルートが右へ左へと振られ、ハングもありかなり楽しめたが、体力的にはものすごく消耗した。
4P目 小榑氏リード
東稜の核心部。赤茶けた垂壁。ここの核心の意味は主に「精神的に」である。ゆらぐハーケン、切れそうなシュリンゲに体重を預ける緊張感は並大抵ではない。フォローの私はその様を楽しみながら登れた。
5P目 岡田リード
V級の草付フリーでなんなくピナクル・テラスへ到着し、ビレイ。
6P目 小榑氏リード
本日最後のボルトラダーで、途中フリーもまじりやらしいピッチだった。フリーの部分でハーケンを1個足して残置。終了点に到着。
2P目途中から雲稜に登る沢野・永野組がよく見え、お互い声をかけ、写真をとったりした。4,5,6P目の終了点は座れる広さがあり、足に疲労がたまる後半、大いに助かった。
東稜終了点〜BC(3時間)
雲稜の沢野・永野組がこちらから降りるというので、待つこと1時間で合流。その間小榑氏はずーっと心配顔。(リーダーはつらいね)
懸垂を始めるも、岩やボルトに引っ掛ったりし、難渋する。この間私は変な虫に右手を刺され、翌日からドラえモンと化すはめに。
T4取付に着いたのは6時過ぎで暗くなりかけていた。装備をはずしヘッデンをつけてBCまでゆっくり帰る。
テントに着いた頃は真っ暗だった。ささやかな酒宴を開き、翌日の東壁ルンゼを実力不足ということで断念し、カレーを食べて寝る。
8/13 晴れ時々曇
横尾河原〜涸沢(3時間)
7時頃誰とは無く起きる。今日は休養+涸沢泊まりということでダラダラ朝食を食べ、荷造りをする。そして再び渡渉。あいかわらず冷たい。重荷に喘ぎながらダラダラと涸沢まで登る。テントを張るとすぐに涸沢小屋へ生ビールをいただきにいく。2時間くらい居座りテントへ戻り早めの夕食。食後に診療所に行き、私の右手を診てもらう。簡単な診察と塗薬+抗生物質2錠で3千円なり。悪化して皆に迷惑をかけまいと念のために行った割にはその甲斐はなかった。釈然としないまま涸沢ヒュッテへ行き缶ビール2本いただく。
テントへ戻り話し合い、天候が悪くなりそうだし、私のドラえモンの手(パンパンに腫れ上がり、指がほとんど動かない!)があるので、翌日は奥穂をピストンして下山ということになった。
8/14 晴れ時々曇
涸沢〜奥穂高岳〜涸沢〜上高地
3時に起床、4時半出発。アタックザックの軽装なので2時間で穂高小屋へ到着。一服後30分で山頂へ到着。折からのガスで視界はゼロ。風もあり寒いのでやはり一服後下山。小屋でコーヒーをいただき大休止。その分急いで下り50分で涸沢へ到着。でも涸沢ではゆっくりしてしまい、10時半に下山。徳沢でまたもや引っ掛り生ビールを一杯。15時半に上高地へ到着し、缶ビールで下山祝。タクシーが我々が乗るのを列をなして待っている状態。
今回も予定通りにはいかなかったが、屏風岩を1本登れたので大満足だった。入山者は少なかったが、14日に登ってくる人がとても多かった。後日皮膚科に行ったが、結局軟膏と抗生物質。完全に腫れがひくまで1週間かかった。